「それなら・・・。お言葉に甘えて・・・。」
私はこうして初めて智の家に行く事になった。
『ごめんな・・・。おふくろが・・・。』
「ううん。でも・・・。なんか緊張する・・・。」
『俺の部屋行く??』
「えっ?あ・・・うん・・。」
私は智の後ろについて2階にある智の部屋へと行く。
『てきとーに座っていいよ!!』
「ありがとう・・・。
なんか男の人の部屋って感じだね!!」
『そうか??』
私は智のベッドの上に座った。智は私の隣に・・・。
私の心臓の音・・・。智に聞こえてないか心配になって智の方を向くと・・・。
智も私の方を見ていた・・・。
そして、どちらからというわけでもなくお互いがお互いの唇へと・・・・。
私と智の初めてのキス・・・。
お互いが唇を離すと、二人とも顔が真っ赤・・・。
私達は顔を合わせて笑いあった・・・。
そのとき・・・。
『おにーちゃん!!』
いきなり部屋の扉が開いてサクラちゃんが入ってきた。
『こら!!さくら。入るときはいつもいきなり入ってくるなって言ってるだろ!!』
『ごめんなさーい』
サクラちゃんは智に怒られて少し元気をなくしてた。
「サクラちゃん!!わざわざ呼びに来てくれてありがとう!!
一緒に下行こうか!!」
『うん!!』
サクラちゃんのかわいい笑顔・・・。
本当に本当に天使のようだった。
私達が下にいくと・・・。
智のお母さんがご飯の用意をし終えたところだった。
『サクラ呼んできてくれてありがと!!』
『おふくろ!!サクラに部屋入るときはノックぐらいしろ!!って言ってよ!!』
『あら!サクラいきなり入ったの??だめよ!!お兄ちゃんは椿ちゃんと仲良くしてるんだからね!!』
お母さんは不思議な笑みを見せながらサクラちゃんに優しく注意していた。
『なんだよ!!その笑みは!!』
智もお母さんの笑みに気づいていたらしくお母さんと楽しそうに言い合いをしていた。
・・・少し・・・。うらやましいな・・・。
私の父と母は亡くなった。
私は無理やり組長にさせられたって言ったけど・・・。
嘘・・・。
私の父と母は・・・。松川組に殺された。

