「おはよう、随分気持ちよさそうに寝てたわね」 私は笑顔で言う。 「そうかな?」 彼も笑いながら言う。 彼が帰ったあとの私は 何も考えられなくなっていた。 なんというのだろう。 空の人間みたいなものだろうか。 たばこを吸うと、煙が体の中を走っていく。