そしてやっとの事で離れる唇。 肩から息をする私を見て社長は 「乱れている君も悪くないな」 ニヤリとそう言った。 口の中に残る甘いケーキの味が私をおかしくさせる。 「むしろそっちの君の方がそそるな」 「社長、失言はお控え下さい。それとさっきの行為は誤りで偶然であったと認識させて下さい」 何とか冷静を装い発言する。 私の目の前にいる人と私はただの社長と秘書。 そう何度も自分で言い聞かせた。 そうでもしないと私はおかしくなってしまう。