そこに咲くかたち。


〔………あれ…?〕


ふと、気付く。
ももちゃんと自分の距離に。



ソファー座るももちゃんの足の間に、床に座っているあたし。 



ももちゃんはテレビ見て笑いながら、手はあたしの髪に触れている。 



髪に神経通ってるわけないのに……、触れられると、どうしてこんなに心地よくなるんだろう…。  




「この芸人つまんねぇ。」


「あ、オレこの女好き!なんつったけ?名前。」


「あーあ…、このライブチケット取れなかったんだよなぁ…。」




ももちゃんは普通に話しながら……




手は…… 




どんどんあたしに触れてきた。 






髪から首筋に、頬に……。 


ドキドキしたけど……


何だか少し不安になってきた。 





『ももちゃん、もしかして……エッチしたいのかな…。ヤりたくて……あたしを連れてきたのかな… 。』



考えだすと止まらなかった。 



簡単にヤれるって…思われてる?




あたしはももちゃんに触れられるのはイヤじゃない。 



むしろ心地いい…。 



でも
『ももちゃんにそんな風に思われてるかもしれない…。』



そう思うと…… 






泣きそうになった。