そこに咲くかたち。

「さっき…、つい嘘ついちゃった…あたし……。」

あたしは膝に手をついて立ち上がった。

「……?」 

ももちゃんは何も言わない。顔は見ず、自分で自分を鼻で笑うように、あたしは話した。

「………カレシなんて、いないし。……つい、見栄張っちゃった。……ハハ…。」

「…………え?」

「あたしね…、………あたし…………。」


言葉に、詰まった。 


あたしは……

なにが言いたかったんだっけ? 
何を話したくて追い掛けたんだっけ…? 




あたし………。 







その瞬間…… 







白い…… 

はらはら舞う…ものが 

目に入った。



あたしは空を見上げた。 






「………雪………?」 





キレイに… 

花びらが舞うような 

美しい雪が 

あたしたちの周りに降り始めた。 




静かで…
付近に人気はなくて……

不思議な錯覚に捕われる。


ゆっくり、

ゆっくり、

あたしたちの周りを降りてくる雪の、その光景は…



時を 止める…気がした。

時が止まった  気がした。


そんな不思議な錯覚。




あたしも、ももちゃんも
ただ降りしきる雪を眺めた。






「キレイじゃん……。雪って未だにワクワクしちゃうんだけど、俺。」 

「え?」 

ゆっくりももちゃんの方を見た。 
ももちゃんは空に手をかざして微笑んでいる。


優しい笑顔が、 

あたしの方に向けられた瞬間、 




溢れだした。 


こぼれるように、 
胸の中に溜めた想いが溢れだす。 





「あたし…… 
ももちゃんが好き…。」