そこに咲くかたち。

「あ、そこ左に入ってもらっていい?」 

『左に入って、2コ目の小さい交差点を右。』

知っている道と目的地。
言われなくても、辿り着けるであろう道を、ナビされて走る。
 
「電話出ない……。ま、いいかなぁ。元々約束してたし。」


もう、あと1分しないで着いてしまう。 

どうしよう……。

「カノンちゃん…。あたし……。」

あたしは何を言うつもりなんだろう…。 

でも…何も言わなくて、いいの? 

あたし……、修羅場とか…やだよ?

それに……、

それに…………


「昨日ね、話きけなかったんだよ。」 
「え?」 

カノンちゃんが話し出した。

「ももちゃん、酔っててね、すぐ帰っちゃったの…。」 

あたしはももちゃんのメールを思い出した。 

万更…完全ウソではなかったんだ。  


「もう、気長に待つ事にした。隆也も切ったし、仕事も終わりだし。……ももちゃんは他の女切ってくれたんだしね。」 


他の女を全部切った……?
でも……
あたしまだ



あたしまだ切られてないよ?
………ね?

「あたしは、ずっと信じて待つ。一緒にいられればいいんだ……。あ…、でも……、
名前で……
『俊』って呼ぶと怒るのがちょっと気に入らないなぁッ。」


え…………? 





あれ………… 

こないだ確か………… 





あれ…………? 











ももちゃんの本命って……
本当にこの人なの…?







うぬぼれかもしれないけど…




もしかして……






もしかしてあたしがももちゃんの………









やめよう……
考えるの…。








ねぇ…

ももちゃんの気持ちは 

どこにあるの……?