今日も憂鬱そうな顔で、
制服のポケットに手を突っ込んでる彼。

そして、私と先輩は同じタイミングで校門をくぐった。


(おはようございます!)


声には出さない、伝えられない。

それでも私はこの瞬間を至福の時として、毎日学校へ通うのだ。


(今日もしっかり頑張りましょうっ!)


『頑張る』なんて言葉があまりにも似合わない、
あのユルい雰囲気の先輩に心の中で声をかけて、私は自転車置き場へと向かった。


先輩のおかげで、私の毎日がどれだけ輝いているか知っていますか?


あぁ、明日も登校時間が楽しみです!