はじめまして。
あたしの名前は白浜綾女。
百合とは親友。

だけどその親友の百合は…今あたしの最愛の人に告られている。
あたしの好きな人は小城刹那。
無謀だって分かってても、好き。


「遠野のことが…前から…好きやってん! やから…付き合ってくれへん?」


うわ! 
ゆった!

あたしの心の中がチクリとする。

あたし…なんで小城なんやろな?
こんな苦しいなら…やめたいのに…。


小城は百合に告ったあと、教室に戻っていった。
百合は深いため息をついていた。

…嫌やなあたし…親友にやきもちやいとう。

「百合ちゃ~ん? 見てたでー? あの小城に告られるなんて、相当モテモテみたいやな!」

嘘。 こんなん言いたくない。

「綾女…見とったん?」

当たり前やん…。
小城の事、好きやねんやから…。