赤い夜のサーカス




ある日彼はお使いに行きました
今晩の夕食はシチューです

てくてく、てくてく
彼は歩きます

その時誰かが叫びます
『火事だ!』


振り返り見ればあの家は


彼は頭が真っ白になりました

『あれは…。』

気づいたら走り出していました
買物袋を投げ捨てて

必死に必死に
走っていました