昼の島原は静まりかえっていた。 お冴江さんの店はこの島原でもなかなかな大きく有名なほうだ。 私は店の裏口に回りこんだ 「あのっ…すみませーん。どなたかいらっしゃいませんか?」 「うるっさいなぁ。」と言って出てきたのは陽向さんだった。 「こ、こんにちは…。」 うっ… 何故か気まずい。 「何の用?」 陽向さんは相変わらず冷たく言い放った。 「少し…お冴江さんと話がしたくて…」 「…あっそ。」 そう言って陽向さんは帰って行ってしまった。