平助が言うことは間違っちゃいねえ。 だが… 「左之さんや新八っつぁんの隊が四条通り辺りを今夜、警護してるだろうし…」 確かに… 確かにそれも一理ある。 「一君だって巡察してる。だから…朝まで待とう?」 平助はまるで言うことを聞かない子供をなだめるように優しく言った。 しぶしぶ俺と総司は草履を脱ぎ、玄関に上がった。