rain×rain【完】





私が目を覚ますと辺りは暗くなっていた。

いつの間にか寝てしまったらしい。



もう大丈夫だよね?


私はそっと路地を出た。



「誰もいないや…」


夜ってこんなに人がいないものなんだ。

そしてとても暗い。
灯りなしでは普通に歩けそうにもない。



すると小さく声が聞こえてきた。



「桂さん、お早く…」


私は耳をすまして声を頼りにに近づく…

小さな灯りが見えた。


もちろん街灯なんかじゃなく
提灯の灯りだ。




「さぁ…こちらの方へ。」

私はもの影から様子をうかがうことにした。



そこには桂と呼ばれる男と
桂を囲むように5、6人の男がいた。