「私…生きたいのかな…?」


かすれた声で桜は問う。


俺は返事の代わりに抱きしめる腕に力を込めた。



「私…生きててもいいのかな…?」



「当たり前だろ!!」





だからそんな悲しいことを言わないでくれ


無意識に力がどんどんこもる。


すると桜が俺の胸板から顔を出した。




「左之さん、苦しいよっ!!」



いつもと変わらないあの笑顔でそう言ったんだ。





うそや偽りじゃないあの笑顔で。