rain×rain【完】




「…どうしてこの人が死ななくちゃいけなかったのかな?」



桜は魂が抜けたように力なく言った。



「この人はきっと生きたかった…。」


桜はその場に崩れた。


「桜…?」



「生きたくない私が生き残って、生きたかった人が死んでしまった…」



何かにとり憑かれたようにフフフっと笑い出した桜。


「…それっておかしいと思わない…?」



まるで「殺して」と言うような眼差しで俺を見つめていた。