ブチュッと目の前の浪士の胸から刃物が飛びだしてきた。
そしてスッと抜かれた。
それと同時に突き抜かれたところから血が吹き出て、私を朱に染める。
「大丈夫か!?」
「左…之さん…」
手を見るといつ着いたのか真っ赤だった。
まるで元々の色のだったように、
赤がとても馴染んでいた。
これはダレの?
私?
沖田さん?
それとも目の前の浪士?
目の前の浪士は苦痛に歪んだ顔をして眠っていた。
どうしてこの人にもっとましな死に方をさせてあげられなかったのだろう?
どうしてこの人が死なないといけなかったのかな?

