rain×rain【完】




「えっ!?私なんかの相手をしてくれるんですか??」


「はっ!?」



つい俺は声が出た。


「どうしたんですか、左之さん?」



桜は総司との稽古の恐ろしさをまったくわかっていないようだ


よっぽど稽古がしたいらしく目が輝いている。


俺は桜のほうへ歩みよりそっと耳打ちをした。


「稽古がしたいのはわかる。でも総司を相手に選ぶのはやめとけ。」



桜は「でも…」と言わんばかりにおろおろとしている。


「じゃあお前の相手は俺がしてやるから」


そう言って俺は肩にポンと手をのせた。