俺の発言に菅井さんは目を点。
「はぁ!?」
菅井さんの頓狂な声は店のBGMをかき消すぐらいの大きなものだった。
「いや~…考えたら、真咲のときも俺はあいつの尻に敷かれっぱなしだったんで、ちょっとその癖はあったのかもしれませんが。
る……いや、柏木さんの、あの俺をナメクジやゴキブリを見るような視線!それに所かまわず俺の言動に突っ込んでくるタイミングと言い、内容と言い!」
俺が熱弁しているのを隣で聞いていた菅井さんは若干引き腰。
まぁ、『俺』と言うイメージを自ら破壊してまで暴露したのは菅井さんが『良い人』に他ならないからだ。
友人にしたら最高だよな。
「まぁ、最初は俺になびかなくてすっげぇ冷たい彼女のことを気になり出したのがキッカケで……でも色々彼女の内面を知っていく内にだんだん惹かれていって……
彼女、色々あってちょっと男不信になってたところがあったんですが」
「……なるほど」
「でも……付き合いだしても彼女の態度は変わらず、相変わらず叱られてばかりですけど。と、まぁこんなのは日常茶飯事なんですが」
「日常茶飯事!?」またも菅井さんが驚く。「なるほど……僕のイメージではお嬢様……と言うか若干お姫様っぽいところがあったのですが、女王様タイプだったわけですね」
と、すぐに態勢を立て直し、俺の意見を真面目に聞いてくれる辺り、ホントこの人イイ人!!
「女王様……まぁ間違ってはない。さすがにムチが出てきたことはないし、俺もそこまで望んでないけど。瑠華が女王様だったら、さながら心音ちゃんは魔女ってところだな」
『ホホホ!』と笑いながら毒リンゴを突き出してきそう。



