確かに、心音の仕事は知っている限り一切のミスがない。
だけど、いくら二村さんを陥れる罠だとしても、こんな犯罪まがいなことをするのはやはり気が引ける。
「Listen.This is a war.(いい?これは“戦争”なの。)
It's not the King of Wall Street, Valentine, but this company's earlier cute boy.(相手はウォール街の帝王ヴァレンタインではなく、この会社のさっきのキュート坊や)I can't choose any means.(手段は選んでられない)」
心音の言うことはもっともだ。
神流グループ。
いいえ
――――啓
「I will never fight to lose.(あたしは負ける戦いは絶対に挑まない)
I've always lost at betting.(まぁ?賭け事に負けてばっかだけど)
Definitely deliver victory to you.(必ずあんたに“勝利”を届けるわ)With this hand.(この手で)」
心音の手がそっとあたしの手に重なった。
啓と同じぐらいの、温かい手。
あたしは―――
この温度が好き。
「Expensive USB.You know, you could make some money selling it.(高いUSBね。売り出したら儲かるかもよ?)」
わざと大げさに苦笑いを作ると、心音は軽く肩を竦め
「Not for sale.(それは無理、非売品)
Pricele~ss♪(プライスレ~ス♪)」
と楽しそうに笑った。



