当然、二村も出勤していたし、物流管理本部では今大型の案件を扱っているのか、通常なら行わない朝礼と言う名のミーティングを部内で行っていた。
当然指揮を執るのは陰険村木で、会話こそ聞こえないが、みんな神妙そうな面持ちで頷いている。
特に二村は村木に期待を寄せられているのか、村木は二村に進捗状況の確認を念入りに行っている。
内藤チーフも、プロジェクトの一員なのか時折村木は、彼女にも何かを言っていた。
雑務しかこなせない緑川はただ話を聞いてるだけ。
と言う状況だ。
「何か大口の契約があるのかな」
俺は国内を離れて、完全に国外専門になっちまったから情報が入ってこない分、ちょっと焦燥感もある。
成績(売り上げ、純利益)であの陰険村木に抜かれるのは避けたい。
「変なライバル心燃やさないでください。部長、レイズ株式会社の髙木様からメール来てますよ。
CC:(返信すべきメンバーではないが、そのやりとりを知っていて欲しいメンバーを入れること)でこちらにも送られてきてます。納期の確認メールです。
早急にお返事差し上げてください」
と、相も変わらず仕事になると(いや、そうじゃなくても)冷たい瑠華……
「はい、分かりました」
と素直に頷くことしかできない俺。だって瑠華の言ってること間違ってないもん。
「こちら(外資物流)はこちらのペースで、あちら(物流本部)はあちら。気にしてもしょうがないことです」
はい、確かにそーです。
と言うわけで、今日も瑠華に怒られながら(?)仕事がはじまる。



