―――


「あー…気持ちいい」


ベッドにうつぶせになりながら横たわり、俺は吐息をついた。


妖しげな声を漏らすも……


「最初から腰が痛いからマッサージしてくれって言えばいいじゃないですか」


と俺の上で瑠華が低く言った。


今瑠華は俺の腰の上に立ち上がり、バランスを取るように足踏みしている。


マッサージより何よりもこれが一番効くんだよなぁ。


もちろん二人ともシャワーを浴びて、寝る前の寝巻き姿。


(ちゃんと服着てるぞ!)


「…気持ちいけど、ちょっと体重が足りない…かな」


「文句言わないでください。ダンベルでも持って踏んだ方がいいですか」


なんて相変わらず冷たい瑠華。湿布よりよく効くぜ。


瑠華はバランスを取るように、そろりと足をずらすと俺の背中の上をゆっくりと歩いた。


今日は一日内勤だったし、デスクに張り付いてたわけだから、強張った背中がゆっくりとほぐれていく感触がして気持ちよかった。


「それ、気持ちい…」と振り返ろうと顔をちょっとだけ上げると、


ぐい


瑠華の足が俺の頬を踏みつけた。赤いペディキュアを綺麗に塗った足のつま先が目に入り、


「じっとしててください。首の骨、曲がりますよ」と瑠華が淡々と言う。


初・体・験☆女に顔を踏みつけられるなんて。


これ、何かいい!!




―――って、俺やっぱM!!?