だがしかし!
メカジキのムニエルを口に運びながら、緑川は喋る、喋る!
彼とどこどこ行ったとか、どこの夜景を見に行ったとか、夜長電話をしたとか、
ノロケばっか。
ま、いいけどね。
「部長たちはどこでデートするんですかぁ?」
そう聞かれて、メカジキをナイフで切り分けていた俺の手が止まった。
「どこ?う゛~~ん…まぁお互いの部屋とか、あとは……」
最近忙しかったから、そんな遠出はしていない。
「お部屋でまったりデートですかぁ。いいなぁ。」なんて緑川が頬を緩ませる。
まったり…ってこともないけどな。
休みの日彼女とゆっくり寝ようと思っていたら、瑠華は嫌がらせのごとく掃除機をかけ始めるし、(しかも何だかすっごく楽しそうだし!)
普段買い物が出来ないから、買出しに付き合わされたり。
ムードもへったくれもねぇ!
なんて話すと、緑川は声をあげて笑った。
「柏木補佐らしい。でもスーパーに買い物デートって!所帯じみてますね」
「うるせ。勝手に言ってろ」
俺は半目で緑川を睨んだが、スーパーで買い物デート……
これが結構楽しかったりするんだよなぁ♪



