僕と翔太

 ショウタは急な斜面を転がりながらも、
僅かに生えていた一本の木に引っかかりその動きを止めた。


(いたいよ、あ、あしもうごかないよ)


 ショウタの身体は骨折の影響なのか、
全身がぐったりとして微動だに動かない。


強い雨は無情にもショウタの身体を打ち続けていた。