訪れた病室では、いつにもましてボーっとするお姫様の姿があった。 色素の薄い、ベリーショートの透き通った茶色の髪。 一重なのにくっきりと大きい目。 その目が俺を写す。 そういえば昔は帽子かぶってたっけ。 普通だったら高校に入学してる頃なのに、彼女は病院から出ていない。 真っ白しかない此処で何を見ているのだろうか。