一瞬だった。 桐生響は、糸井エリナを胸倉を激しくつかむと、地面に突き放した。 ドサっと音を立てて、彼女の体は地面にたたきつけられる。 尻もちをついた彼女は、自分の身に何が起こったのかまだできない様子で、不思議な顔をして桐生響を見つめた。 「嘘言ってんじゃねぇ。何がともだちだ」