「あやねちゃん!!!」






私を呼ばないで。


みんな期待させて、裏切るの。


もうそんなのいらないの。



私はずっとこのままでいいの。



傷つきたくないっ……




「あやね」




鼻をつくカレーの薫り。


まぶたをゆっくり開けると、必死な顔をした「桐生響」がいた。




「……おはよう綾音ちゃん」