僕には、親違いの兄がいる。
僕の事をこき使ってくる。だから僕は、こいつが嫌いだ。
僕のお父さんは病気で早死にしてしまった。
そして、今はお母さんと再婚相手の父親と嫌いな兄と4人で暮らしている。
再婚相手の父親は
仕事で薬品の調合をしている。そして、薬品を台所にビーカーに入れて置いてある。
そのせいで、兄も化学にハマっている。
ある日、僕が学校に行くための準備をしていると兄が
「ちょっと四ツ矢サイダービーカーに入れて取って。」
と言ってきた。
兄は飲み物をビーカーに入れていつも飲んでいる。
渋々ビーカーに入れて渡し、
「美味しんで飲んでね。」
僕は兄にそう言って家を出た。
家から出て、しばらくしてさっき兄に渡したビーカーに張ってあったシールを見た。
そこには『塩酸』と書かれていた。