茜の空




『だからってこんなことするの!?私に冷たくされたらそれで終わり!?その程度の気持ちだったのかって聞いてんだよ…!!』



掴んでた胸ぐらを突き放した。



準の目にうっすら涙が浮かぶ。



『……んなわけないだろ!俺の気持ち知ってて言うのがズルイんだよ。友香が何考えてんのかわかんねぇ。』



『とにかく帰るよ。場所変えよう。』



準の腕を掴んで歩き出す。



『俺は…!友香の気持ちが聞きたい…!』



立ち止まり、手が離れる。



背を向けたまま私は答えた。



『何とも思ってなかったら来てない…!!』



正真正銘、私の気持ち。
だからもう迷ったりしないで…!



『帰るよ。』



再び腕を掴んで歩き出す。



2、3歩進んだところで『あっ…!』
と思い出し振り返る。