茜の空




つい夢中になって読んじゃったよ。



職員室へ向かう途中。



次の角を曲がって…
確か階段があったはず。
昔から直らない方向オンチな私。



時計を見るともうすでに5時過ぎ。
ヤバッ!5時半から職員会議だった…!



走る足取りはスピードを増していく。
って言ってもヒールだから大したことないけど。



廊下の曲がり角に差し掛かった瞬間。



ドンッ!って衝撃が全身を襲い、
軽く2メートルは吹き飛ばされた。



こんな、どこかで見たことある
ドラマのような展開ってホントあるんだね。



『いったぁ…ぃ。』



体を起こすと少し離れた場所で
こっちを凝視するキョトンとした顔。



えっと…ぶつかったの君だよね?



『ごめんね。大丈夫?』



ここは大人な対応で。