茜の空




お願い……。まだ言わないで。



『わかんねぇ。つーか今はわかりたくもねぇ。』



ほら、またそうやって私の努力を
水の泡にする……。



口を尖らせて拗ねちゃう仕草に
完全に母性をくすぐられる私。



もう目は合わせられない。



合わせちゃダメ……!



勝てないのはわかってるから。



ねぇ、もう少し待ってよ。
今はまだ……



『俺…友香が好きだよ。やっぱ隠せない。ごめん。』



……って何で今言うかなぁ。



観覧車の中は意外と狭いし天井も低い。



だから声もよく聞こえる。



聞こえないフリ、なんて出来ない。



はっきり聞こえた、君の告白。



たくさん振り絞ってくれた、君の勇気。