春といっても、まだまだ外は寒い。 ・・・あちゃ~。上着着てくるべきだったなぁ。 そんなことを考えながら門をくぐり、教室へと向かう。 1-2 自分の教室のドアを開けると、私の存在に気付いた美姫がいきなり目を輝かせて走ってきた。 「・・おはよう玲ーぃ!! あ、昨日はごめんねぇ、教室戻らなくて~!」 美姫は少し申し訳なさそうな顔をしながら私に抱き着く。 「いいよ~別に。 大丈夫だよ~。」 そう言って私は美姫の頭をよしよしした。 美姫はほんとうに可愛いなぁ・・・なんて思いながら。