内容を要約すると、こういう事である。


2010年の夏を境に、日本の夏の気温が大幅に下がった理由は……


太陽の燃焼温度がわずかに下がり、地球に届く紫外線の量が減少した事。


地球の傾きが変わってしまい、太陽の通り道、いわゆる赤道の位置がずれてしまった為に日本の夏の日照時間が短くなってしまった事。


それに伴い、夏に日本に向かって吹いていた南風が来なくなってしまった事。


等、等…様々な気象条件が重なり、日本の夏は例年に比べ15℃以上も下がってしまったらしいのだ。


「だとしたら、去年の夏は何故あんなに暑かったのだろう?」


思わず口をついて出てしまった私の疑問に、幹事長が得意げな顔で説明を始めた。



「それはもう、国が大量の原油と予算を使って、バッチリと暖房を炊いたからね!ざっと見積もっても二十兆は使ったかなぁ~♪
バレないようにするの大変だったんだよ。
アッハッハ~~♪」



「アッハッハ~~じゃねええぇぇーーーっ!!
アンタら何考えてんだああぁぁーーーっ!!」



バン!!



私は冷静さを失い、幹事長の机を両手で思い切り叩いた!


「おや、怒ったねマナミちゃん。しかし、夏の暑さは市場の経済効果にも寄与しているんだからね…そうだな、軽く2000億位は……」


「2000億の為に二十兆も使ってんじゃねーよっ!日本を破綻させるつもりかっ!
てか、私をマナミちゃんって呼ぶなっ!」