「ミラルは誰に魔法を教わったんだ?
並の魔法使いじゃ光の魔法なんてその年では使えねえはずだ」

そうなのだ
光の魔法は魔法使い上級者でも至難とされる魔法だ
光魔法を使うには先程のように言葉を唱える必要があり、また、魔力も他の魔法よりも消費する
それだけではない
光を使うにはそれがどの様な性質なのか知っていなければ魔法にすることなど出来ないのだ
光が「明るい」それだけでは魔法にならない
例えば火なら熱い、または燃えるのように性質を理解しなければならない
光は理解が難しく、また感じかたは人それぞれだ
だから、どんなものよりも難しく高度な技なのだ
だからまだ幼いミラルが使えるような代物ではないのだ
だが、ミラルは別だ
「それは…神法(こうほう)だ」

神法とは魔法の根源であり、魔法の力そのものだといってもいいものだ
そして、神法は魔力を制限するものでもあるのだ
ミラルは突然変異で生まれた子だ
そのために神法と唯一話が出来るのだ
そして、膨大な魔力を持って生まれた

「神法!?」
二人は驚きが隠せなかった
それもそのはず、神法は今は本のようになっているし、魔力の根源だった人物はもうこの世にはいない
その者から教わることなど当然叶わぬものだからだ