すると、そこに梢ちゃんが来た。


「杏子は何にすんの?」


「んー、まだ決めてない。梢ちゃんは?」


「100m走。皆やらなそうだし。」


「そっか。うーん…」


どうしよう…


「杏子も100m走にしたら?小学校の時速かったじゃん。」


「小学校の時はね。今は運動部入ってないし、遅いよ。」


中学の時も吹奏楽だったし。


運動は体育の授業くらいだな。


「ふーん。でもさ、やらない?」


「うん、わかった。」


2人で黒板に書きにいったが、案の定、最初は100m希望の人は少なかった。