-杏子side- お互い一言もしゃべることなく、黙々と作業を続けている。 私はこっそりと向井先輩を盗み見る。 こうやって見ると、さらさらな髪だし、まつげは長いなぁ… まぁ、そう見ると人気ってのがわかる気がする… すると、視線に気づいたのか向井先輩が顔をあげた。 「ん?どうした?」 うわわわ、バレたらどうしよう…。 「あぁ、疲れちゃった?少し休憩しようか。」 「あ、はい…。」