「春になって、その子のことが気になりだした。…今年入ったのかはわからないのに。でも、ある時散らばった紙を拾うのを手伝ったのが君だった。そして、あの時の子が君だってすぐにわかった。」 いつの間にか、涙が溢れていた。 まさか、そんな前から気づいてたなんて…… 「その後は、もうとにかく君に近づけるように色々したけどね。」 先輩はそう言ってニコッと笑った。