『箒星の組み紐』

その様子を見て正造は急に黙り込んだ。

「わし…ちゃんとするから――ちゃんとケジメをつけるから――本当にすまんかった」

陽子は正造の言葉をそっと受け止めてから、ゆっくりした口調で呟く。

「今日のオーロラはとても綺麗だったわ。でね、わたし思ったの。最近、あんたに対して思い遣りが足りなかったって……わたしが病気で段々と身体が不自由になって、精神的にもイライラして、いつの間にか、あんたへの感謝の心を大切にしていなかったのかも……今日、恭平がそのことを気付かせてくれた」

「…………」