今、幸せそうな顔をしている自分自身がいる。

それだけで十分じゃないのか。

人間は欲張りすぎるから、透明になるのではないのか。

そう今までの俺は透明な存在だったんだ。

だったら、もう一度、自分をしっかりと見詰め直せばいいんじゃないのか。



色々と考えているうちに、時間はあっという間に過ぎ去っていく。

腕時計を確認した俺は、夢から覚めたような現実をひしひしと感じた。

そして、いつものくだらない自分に戻る。

『どうせあの彼女は来ないだろうと』