サトシ(三好悟)は、あの時どうしてあたしに別れを告げたの……

前の彼氏もそうだった。

あたしは前の前の彼氏、琢磨……たっくんのことが、大好きだった。

初体験の前までは、毎日のようにラブメールの嵐だった。

「綺麗だよ」、「愛している」、あたしの髪を撫でながらたっくんは、耳元で何度もそれらの言葉を優しく囁いてくれていた。

今はキスだけで満足やで。お前と一緒にいるだけでオレ幸せだから。

そう言ってくれたから。そう優しく囁いてくれたから。

あたしは覚悟を決めて、たっくんにこの身を捧げた。

あの晩、単に痛いというより激痛に近い、あの切り裂くような痛みにも耐えて……お互いに深く愛し合ったはず。