あたしは坂野の自宅までの地図を預かり、


教室に戻った。


教室は空っぽだった。


普段の行動はだらだらするくせに、


帰り際だけさっさと行動する。


逃げ足が速いって言うのと一緒?



自分のカバンと坂野のカバンを抱え、


下駄箱へ向かった。


一人で帰るのはいつ振りだろうか。


考えてみたら、


ユカがいない時は一人だった。


“友達”と呼べるのがユカだけって事か。


まぁ、


いいか。


それでも。


無理して笑って話し合わせるのって



面倒だからね。