竜を狩る者

そんな緊張状態のまま、どのくらい歩いただろうか。

「……」

どちらからともなく、歩く足を止めた。

息する事さえ憚られるほどの殺気。

両者とも、射抜くような赤い瞳で視線の先を見る。

…メキメキと木々が踏み折られる音。

木の葉の擦れ合う大きな音。

ズシンという地響き。

圧倒的な威圧感が、姿を見せずとも感じられる。

やがて二人の前に。

「……!」

赤い鱗に覆われた、見上げるほどの大型竜種が姿を現した。

忘れもしないその姿。

瑞樹の仇敵、アンフィスバエナだ。