竜を狩る者

神経を尖らせ、いつでも剣を抜き放てるように柄に手をかけ。

二人は密林の更に奥へと足を踏み入れる。

お互いに言葉を交わさなくてもわかっていた。

ピンと張り詰めた空気。

先程までとは明らかに周囲の気配が違う。

高温多湿は相変わらずだというのに、背筋に冷たいものを感じる。

あれ程群がってきていた蚊が、パタリと形を潜めた。

至る所で聞こえていた虫や野鳥の鳴き声が、全く聞こえなくなる。

野生動物達は本能で察するのだ。

『この辺りは危険だ』と。

ここにいれば命の危険に晒される。

分かりやすく言えば、すぐ近くにこの密林の主…アンフィスバエナは潜んでいる…!