堅牢な門を潜り抜けるコウ。

その先には、喧騒と活気が満ち溢れていた。

大通りの左右に立ち並ぶ商店。

野生動物や海で採れた魚介類を調理して販売する飲食店から、食欲をそそる香りが漂ってくる。

依頼をこなした後だ。

空腹もあったが、まずは依頼完了の報告が先だろう。

背中に背負った革袋と共に、コウは大通りの突き当たり、一際大きな石造りの建物へと向かう。

ギルド。

この街を拠点に活動をする狩猟者達が所属する組織の本部だ。