竜を狩る者

一時的な効果があれば十分。

コウは更に小型ナイフを抜く。

対するワイバーンは怒り狂う!

目の見えないまま、大顎を開けて憤怒の咆哮を上げようとする!

…竜種の咆哮は数キロ離れた先にまで轟き、雷鳴の如く響くという。

至近距離でその咆哮を聞かされた者は聴覚を麻痺させられ、大地をも震動させるその声に身を竦ませて一時的に行動不能に陥る。

竜種の咆哮というのは、それそのものが強力な武器となり得るのだ。

だからコウはワイバーンに咆哮を上げさせない。

大きく顎を開いたその瞬間に。

「!?」

手にした小型ナイフを投げ込む!

硬い鱗に覆われたワイバーンでも、口腔内は普通の生物と何ら変わりない。

ナイフはワイバーンの舌に突き刺さった!