ほろ酔い気分で二杯目の葡萄酒を飲み干す頃。

「おねいさんも、狩猟者なんですか?」

フューリーの座る席に、一人の少女が歩み寄ってきた。

随分と小柄だ。

年齢など、フューリーの半分にも満たないだろう。

金髪碧眼、髪は腰までの長さのおさげ。

何より愛くるしい顔立ち。

だというのに身につけているのは、鋭角的なデザインの重装備の鎧。

背中には凶悪なまでに巨大な片刃剣を背負っている。

大型竜種討伐用に鍛えられた、対竜種用刀剣。

そんな物騒なものを持ち歩きながら。

「私はノエルっていうんです。相席いいですか?おねいさん」

ノエルは、ほにゃっ、と笑って見せた。