竜を狩る者

やがて細い山道がひらけ、岩山の頂上付近に到達する。

雲の中に頭を突っ込んだような濃霧。

ここらは既に数千メートル級の山岳だ。

普段ならば人など寄り付く事がない。

いるのはローゼンと。

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」

必死についてきたサンだけ。

呼吸を乱すサンを一瞥するも、ローゼンは声をかけない。

本当についてきたのか、あの小僧…。

まぁいい。

特に構わないでいいとアイツは言っていた。

ついてきたのはアイツの勝手だ。

(俺は…)

腰の二刀をスラリと抜く。

(俺は霧の中で様子を窺っている『獲物』の相手をするだけだ)