片恋★パンドラボックス

「ほんっとうに信じらんない!ってか、優斗マジゴメン!!」



「あん時はさすがにビックリしたけどねー。」



「だよね。ビックリってか、非常識だよっ!」



うん。本当にありえない。勝手に番号奪っていくなんて…ナンパ命、ドン引き上等の真樹でもそこまでしないよ。



「まー…でも、うん。それも愛故に、ってやつですよ。奈緒ちゃん?」



「へ?」



「男の子は何歳になっても心の狭い、嫉妬深い生き物なのです。」



「でも…」



優斗はそうクスクス笑うけど、なんだか納得いかない。ってか、愛があるならそんな恥ずかしいことしないで欲しい。



「あーもう。ヤダ…。恥ずかしすぎる。」



膝を曲げてベッドにもたれ掛かったあたしは、ほんのり赤くなった頬を両手で覆うとブツブツとぼやき続けた。