「奈緒?なーおーちゃん?」



目の前には大好きなおにーちゃんの笑顔。



「奈緒。返事は?」



そんなの改めて訊かれなくても答えは1つ。



「あたしもおにーちゃんが好きです。彼氏になってください。」



「はい。よろこんで。」



「プッ…」



「よろこんで。」なんてどっかの居酒屋じゃないんだからと思いつつも、おにーちゃんらしくて笑えてくる。



「おにーちゃん好きー!」



「俺も。」



「おにーちゃん大好きー!」



「俺も。ってか、2人っきりの時は“おにーちゃん”止めね?」



「えっ…それ…は…」



「恥ずかしい?」



「ん。」



顔を真っ赤に染めながらコクリと頷くあたしをギューッと抱きしめてきたおにーちゃんは、「じゃ、今度な。」とピッと小指を立てるとニッコリと微笑んだ。