叩かれた頭を擦りながらもカイジ君に悪態をつく。


「痛いなー。もう。カイジ君のケチー。
あっ! そうだ♪」


ふと願い事を思い浮かんで短冊に願い事を書き込んだ。


"カイジ君といつまでも一緒にいれますように"


「よし。出来た」


「ヒカリは何て書いたんだよ?
って、何恥ずかしいこと書いてるんだよ!」


あたしが素直に短冊を見せると顔を真っ赤にして叫んだ。


「本当のことだからしょうがないじゃない。
そういうカイジ君こそ何て書いたの?」


「オレ? オレはもっと強くって何してんだよ!」


カイジ君が話してる隙にカイジ君の手から短冊を奪いとろうと手を伸ばした。


「気になったから…つい…」


カイジ君に怒鳴られてあたしは親に叱られた子供のようにシュンッて項垂れた。


その時にカイジ君から溜め息が聞こえた。


「もしかして怒った?」


恐る恐る聞くとカイジ君はあたしの手を引っ張った。



カイジ君は笹の前まであたしを連れて行くと黙々と自分の短冊を取り付けた。


「ほら。ヒカリのも付けるから貸せ」


「うん」

小さく頷いて顔を上げるとカイジ君が書いた短冊が目に入った。


"ヒカリとずっと一緒にいられますように"


その短冊を見て小さく笑ってしまってカイジ君はまた不機嫌そうな顔をする。


本当にカイジ君は素直じゃないんだから。



「なんか言ったか?」


「うぅん。なんでもない」


あたしはカイジ君の腕に自分の腕を絡ませた。



end