「すみません。短冊2枚下さい!」


イベント会場に着くと係りの人らしき女の人に声をかけて短冊をもらった。


「あそこで書いてそのあとにあちらに笹がありますのでそこに取り付けて下さいね」


女性の方は指を指しながら説明してくれた。


「あっちで書くんだって」


カイジ君に短冊を渡して短冊を書くために用意されたスペースへと向かった。



「うーん。何書こうかな」


いざ書こうと思ったら中々願い事が決まらない。


隣ではカイジ君が黙々と何かを書いていた。


カイジ君は何を書くのかな?


「ねぇ。カイジ君はなんて書くの?」


あたしは気になってカイジ君の手元を覗きこんだ。


「おまっ! バカ!?
覗くんじゃねぇよ」


カイジ君は必死になってあたしに見られないように短冊を隠した。


「いいじゃん。減るものじゃないんだから」


そういう反応されると見たくなるのが人の性ってやつだと思うわけでめげつにたずねる。


「いいじゃない。減るもんじゃないんだからさ」

「お前には見られたくないんだよ。
いいからお前はさっさと書けよ!」


カイジ君はポカッて軽くあたしの頭を叩いた。