ど、どうし…

「呼び捨て」


…え??


「呼び捨てしなきゃ、今度からお仕置きね。」
「へ…」
「もちろん。下の名前で。」


えぇ!?


どうしましょう。

どうしてこうなったの。


「ほら、呼んでみ?」

さっきより、近くに琉太くんの顔がある。

「りゅ…」
「ん?」

優しい笑顔で首を傾げる琉太くん。


これは…どちらの王子なんだろうか。


「りゅ…りゅた」
「聞こえない。」

私は意地悪をする琉太くんになぜかドキドキしてしまう。


え、私って…M?

…いやいや。


私は目を強く瞑ってさっきより大きな声を出した。

「…琉太」


すると、瞼に温かい物が触れた。